ChatGPTのデスクトップアプリには、現在「Chat」「Work」「Codex」という3つの使い方があります。

名前が増えると難しく感じますが、大切なのは機能をすべて覚えることではありません。いま頼みたい仕事に合う相手を選ぶことです。

簡単な質問をしたいのか。資料を完成させたいのか。Webサイトやシステムのファイルを変更したいのか。仕事の種類によって、向いている入口が変わります。

この記事では、とくにCodexを使うときに知っておきたい「仕事場の分け方」を中心に説明します。

Chat・Work・Codexは、得意な仕事が違う

Chatは、すぐに相談したいとき

Chatは、質問、アイデア出し、文章の言い換えなど、会話しながら考えたいときに向いています。

たとえば、「この案内文を読みやすくして」「新商品の名前を10個考えて」といった短い相談です。

基本的には、相談への答えを受け取り、人が次の作業へ進みます。

Workは、資料や成果物まで作りたいとき

Workは、複数の資料を調べてまとめたり、文書・表・プレゼンなどの成果物を作ったりする、少し長い仕事に向いています。

デスクトップ版では、利用できるプランや会社の設定に応じて、許可したローカルファイルやアプリを扱える場合もあります。

売上表を整理して報告資料を作る、複数の議事録から課題をまとめる、といった仕事は、まずWorkを候補にすると分かりやすいでしょう。

Codexは、Webサイトやシステムの中で作業するとき

Codexは、Webサイト、プログラム、リポジトリと呼ばれる開発用フォルダなどを扱う、技術的な仕事を得意とします。

指定したフォルダの中を調べ、ファイルを修正し、動作確認を行い、どこを変更したかまで示せます。

名前に「Code」とありますが、経営者自身がプログラムを書く必要はありません。たとえば「ホームページのお知らせ欄を修正して、変更点を見せてください」と依頼できます。

ただし、一般的な文書や表を作るだけなら、現在はWorkの方が自然な場合があります。Codexは、Webサイトやシステムのファイルを直接扱う場面で力を発揮します。

具体的例:

例えば、あなたはケーキ屋さんだとして新メニューを開発して販売したいと思います。

Chat・Work・Codexをうまく使いわけてみましょう。

① Chat: あたらしいケーキを作るためのアイデアを出してもらったり、今はどんなケーキが流行っているかなどの調査を行います。

② Work: 調査した結果やアイデアをエクセル表にまとめたり、レシピの資料PDFを作成したりすることができます。印刷用のメニューも作成を行います。

③ Codex: 新しくできたケーキの写真や紹介をホームページサイトに掲載して、お客さんが見れるようにします。

Codexでは、仕事を3つに分けて考える

Codexへ仕事を任せるときは、「プロジェクト」「1つの会話やタスク」「作業場所」を分けて考えると整理しやすくなります。

これは、会社の事務所、仕事の依頼書、実際に作業する机を分けるようなものです。

プロジェクトは、仕事に必要な物をまとめる事務所

プロジェクトには、関係するフォルダや指示、これまでの仕事をまとめます。

たとえば「自社ホームページ」と「社内の売上資料」は、別のプロジェクトに分けます。

関係のない仕事を一つに詰め込むと、AIが読む資料や守るルールが混ざりやすくなります。

1つの会話やタスクは、1枚の仕事依頼書

同じホームページの仕事でも、「会社概要を修正する」と「お問い合わせフォームを直す」は別の仕事です。

成果物が違う仕事は、会話やタスクも分けます。

一つの依頼を小さくすると、何を変更したのかを人が確認しやすくなり、間違いがあった場合も戻しやすくなります。

作業場所は、実際に手を動かす机

Codexには、現在おもにLocal・Worktree・Cloudという作業場所があります。

  • Local: パソコン上の現在のプロジェクトで直接作業する
  • Worktree: Gitという変更管理の仕組みを使い、別の作業場所へ変更を分ける
  • Cloud: 設定済みの遠隔環境で作業する

初めて使う人は、仕組みをすべて覚える必要はありません。まずはLocalを使い、複製した小さな練習フォルダだけを開くところから始めます。

WorktreeやCloudを選べば自動的に安全になるわけではありません。どこで作業する場合も、見せる範囲、変更できる範囲、確認方法を決める必要があります。

最初の仕事は「1フォルダ・1タスク・1ファイル」

Codexには、作業できる範囲を制限するサンドボックスと、範囲を越える操作の前に人へ確認する承認の仕組みがあります。

現在のデスクトップ画面では「アクションの承認方法」などの権限設定があります。

画面の名前は変わる可能性がありますが、初心者は必要なときに人へ確認する設定から始めると安心です。

最初の仕事では、次の5つを守ります。

  1. 本番用ではなく、複製した専用フォルダを使う
  2. 仕事を一つに絞る
  3. 変更するファイルを一つに絞る
  4. 外部送信、公開、削除は行わないと伝える
  5. 完成後に変更前後の違いを確認する

たとえば、ホームページの文章を練習用コピーで修正するなら、次のように頼めます。

目的:会社概要ページの文章を読みやすくする。
作業場所:複製した練習用フォルダだけ。
変更対象:会社概要ページのファイル1つだけ。
禁止事項:公開、外部送信、ファイル削除、ほかのページの変更はしない。
確認:変更前後の違いを示し、公開作業は行わずに止める。

この依頼なら、「何のために」「どこで」「何を変え」「何をしてはいけないか」が分かります。

AIが予定外のファイルや操作を提案した場合は、許可せず、いったん停止して説明を求めます。

どれを使うか迷ったときの選び方

3つの使い分けは、次のように考えると簡単です。

  • 短い質問や相談: Chat
  • 調査、文書、表、プレゼンなどの完成品: Work
  • Webサイト、プログラム、技術的なファイルの変更: Codex

もちろん、仕事によっては境界が重なります。大切なのは「高機能そうだからCodexを選ぶ」のではなく、完成させたい物と、AIに触らせる範囲から選ぶことです。

どれを使う場合でも、目的、材料、禁止事項、完成条件、最後に人が確認する部分は変わりません。

AIへ仕事を任せるには、仕事場の整理が先に必要

Codexを使うと、Webサイトやシステムのファイルを自分で一つずつ探して修正する作業を減らせます。

一方で、複数の事業や顧客の資料を同じ場所へ入れたり、大きすぎる仕事を一度に頼んだりすると、確認が難しくなります。

AIの性能だけでなく、プロジェクトを分け、仕事を小さくし、最後に変更を確認できる形へ整えることが重要です。

最初は「1フォルダ・1タスク・1ファイル」。この小さな単位から始めることで、AIへ仕事を任せる便利さと、人が判断できる安心感を両立しやすくなります。

参考情報

ChatGPTとCodexの画面、利用条件、権限表示は更新されることがあります。記事作成時点の確認には、OpenAIの公式情報を使用しています。(最終確認:2026年8月28日)