ホームページはある。デザインも悪くない。それなのに、問い合わせフォームは静かなまま。

こんなとき、「ホームページが良くないのかな」と思ってしまいます。

でも、サイト全部が悪いことは、あまりありません。お客様があなたの会社にたどり着くまでには、いくつもの段階があります。そのどこか一か所で止まっているだけ、ということがほとんどです。

お客様の道のりは、大きく4つに分かれます。

  1. まだ、あなたを知らない
  2. 開いた最初の数秒
  3. 読み進めるかどうか
  4. そして、問い合わせのボタンへ

この記事では、この順番どおりに歩きながら、途中で出てくる言葉を10個紹介します。

言葉を覚えることが目的ではありません。自分の会社のホームページが、どこで止まっているのか見当をつけられるようになることが目的です。

第1場面 お客様は、まだあなたを知らない

はじめに、知っておいていただきたいことがあります。

お客様は、あなたの会社を探しているわけではありません。困りごとを解決したいだけです。「雨どいが壊れた」「明日の夜、6人で入れる店はないか」。頭にあるのは、それだけです。

だから最初の関門は、その困りごとと、あなたの会社が結びつくかどうかになります。

① 検索キーワードと検索意図

検索キーワードは、お客様が検索の窓に打ち込む言葉そのものです。検索意図は、その言葉の裏にある「何を知りたいのか」です。

同じ「外壁」でも、こんなに違います。

  • 「外壁塗装 松阪」と打つ人 … もう業者を探しています。すぐ頼むかもしれません
  • 「外壁 塗り替え 時期」と打つ人 … まだ頼むと決めていません。まず知りたいだけです

必要な答えが、まるで違います。

ここで気づいていただきたいのは、自分たちの呼び方と、お客様が打つ言葉は、たいていズレているということです。

名刺に「エクステリア工事」と書いていても、お客様は「庭 リフォーム」と打っているかもしれません。このズレがあると、どれだけ丁寧なページを作っても、そもそも出会えません。

確かめ方 自分がお客様だったら何と打つか、10個書き出してみてください。そのうちいくつが、自社のページに実際に書かれているでしょうか。

② SEO

SEO(エスイーオー)は、Search Engine Optimization(サーチ エンジン オプティマイゼーション)の略です。日本語にすると検索エンジン最適化。検索したときに自社のページが出てくるようにする工夫の全体、と考えてください。

広告との違いは、お金の性質です。

広告は、出すのをやめた瞬間に、お客様も来なくなります。SEOは、効き始めるまで時間がかかります。そのかわり、成果が積み上がっていきます。

つまりSEOは、今月の売上の話ではありません。来年、営業にかけるお金を減らすための話です。そう考えると、判断がしやすくなります。

確かめ方 「業種名+地域名」で検索してみてください。自社が出てこなければ、まだ土俵に上がっていない状態です。

③ MEO / Googleビジネスプロフィール

検索すると、上のほうに地図とお店の一覧が出ることがあります。あの枠に自社を出す取り組みを、MEO(エムイーオー)と呼びます。Map Engine Optimization(マップ エンジン オプティマイゼーション)の略で、日本語にすると地図検索最適化です。

その枠の中身を管理する、Googleの無料サービスがGoogleビジネスプロフィールです(以前は「Googleマイビジネス」という名前でした)。

営業時間、電話番号、写真、クチコミへの返信。これを無料で、自分で管理できます。

地域のお客様が相手の商売では、SEOより先に、お金をかけずに効き始めることが多いのがこの枠です。スマホで「近くの〜」と調べる人は、地図の枠しか見ないこともあります。

それなのに、営業時間が古いまま、写真が1枚もないまま、という会社は少なくありません。10個の中で、いちばん早く成果が出る可能性がある場所です。

Googleマップには出ているけれど、営業時間がわからない。ホームページへのリンクもない。クチコミも放置されたまま。そういう会社は、実際にたくさんあります。この状態では、はじめて見つけたお客様に安心してもらうことはできません。

紹介や看板であなたを知ったお客様でも、問い合わせる前に、いったんネットで名前を調べます。見られているのは、ホームページだけではありません。

かめ方 スマホで自社名を検索してください。出てきた情報は、今のものと合っていますか。古くなっていませんか?

YMWorksでは、ホームページを作るだけで終わりにせず、Googleビジネスプロフィールの登録や情報の整え方までお手伝いしています。ホームページと地図の枠は、どちらもお客様がたどり着く入口だからです。「集客のために、次に何をすればいいか」まで含めてご相談いただけます。

第2場面 開いた最初の数秒

見つけてもらえました。お客様がリンクを押しました。

ここからは数秒の勝負です。読むかどうかではなく、「読むに値するか」を判断されています。

④ レスポンシブ

画面の大きさに合わせて、見た目が自動で組み替わる作り方のことです。

大事なところをひとことで言えば、「スマホで読めるか」です。

パソコンでは立派に見えるのに、スマホだと文字が小さく、横にずれて、指で広げないと読めない。そういうサイトは、今もあります。

お客様の多くは、移動中や仕事の合間に、スマホで調べています。そこで読みにくければ、内容がどれだけ良くても、そこで終わりです。

確かめ方 自分のスマホで自社サイトを開いてください。指で広げずに読めますか。ボタンを押し間違えませんか。

YMWorksで作るホームページは、もちろんスマホでの見やすさを前提にしています。パソコン向けに作ったものを縮めるのではなく、スマホで読む人を先に考えて組み立てます。

⑤ 表示速度 / Core Web Vitals

ページが開くまでの速さのことです。Core Web Vitals(コア ウェブ バイタル)は、Googleが決めた「使い心地の合格ライン」の名前です。

いくつか項目がありますが、経営者の方が覚えるのは1つで十分です。

ページの主な中身が出るまで、2.5秒以内

遅いと、どうなるか。お客様は「壊れているのかな」と思って、戻るボタンを押します。そして、次の会社を見に行きます。

このとき何が起きたのか、あなたには見えません。「問い合わせが来なかった」という結果しか残らないからです。表示速度の怖さは、損が数字に見えないところにあります。

確かめ方 電波の弱い場所で、自社サイトを開いてみてください。写真が重いサイトほど、差が出ます。

⑥ ファーストビュー

ページを開いて、まだ指でスクロールしていないときに見えている、最初の1画面のことです。

ここでお客様が確かめているのは、たった2つです。

  • これは何の会社か
  • 自分に関係があるか

きれいな写真だけが大きく出ていて、何の会社か分からないサイトがあります。社名は書いてあるのに、何をしてくれる会社かは書いていない。これも同じです。

確かめ方 自社サイトをスマホで開き、最初の画面を誰かに見せてください。5秒で「何屋さんか」を言い当ててもらえますか。

第3場面 読み進めてもらえるか

最初の数秒を越えました。お客様は読み始めています。

ここからは、迷わせないことが仕事になります。

⑦ UI・UX(とアクセシビリティ)

UI(ユーアイ)は、User Interface(ユーザー インターフェース)の略です。日本語にすると利用者との接点。お客様が実際に触る部分です。ボタン、文字、メニュー、申し込みフォーム。

UX(ユーエックス)は、User Experience(ユーザー エクスペリエンス)の略。日本語にすると利用者の体験です。それを使ったときの体験全体を指します。分かりやすかったか、いらいらしなかったか。

つまり、「かっこいい」と「使いやすい」は別の話です。どちらにお金を払っているのかを区別しておくと、制作会社との相談がしやすくなります。

もう1つ、アクセシビリティという言葉があります。難しく聞こえますが、中身は「誰でも読めるか」です。

薄いグレーの小さな文字は、若いデザイナーの画面ではおしゃれに見えます。でも、60代のお客様がスマホで見たときには、ただ読めない文字です。

お客様の年齢層が高い商売ほど、ここは売上に直結します。

確かめ方 明るい屋外で、スマホで自社サイトを開いてください。その文字の大きさと濃さで、読めますか。

YMWorksでは、WCAG(ダブリュー シー エー ジー)という国際的な指針に沿ってサイトを作成できます。Web Content Accessibility Guidelinesの略で、日本語では「ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン」。文字と背景の色の差、文字の大きさ、押しやすいボタンの大きさなど、「誰でも読めるか」を目安として決めたものです。デザイナーの感覚だけに頼らず、共通のものさしで確かめられるようになります。

⑧ 導線設計

お客様に、どのページから、どこへ進んでもらうか。その道すじを作ることです。

ホームページは、置いてあるページの数で決まるものではありません。「この人は次に何を知りたいだろう」を予想して、その答えを、次に押せる場所に置いておく。それが導線設計です。

料金を見た人は、次に事例を見たくなります。事例を見た人は、次に「この会社に頼めるのか」を知りたくなります。

そこに問い合わせボタンがなければ、お客様は自分で探すことになります。多くの人は、探す前に離れます。

確かめ方 自社サイトのどのページからでも、2回押せば問い合わせにたどり着けますか。

第4場面 作って終わりにしない

ここまでが、お客様の道のりです。

最後の2つは、その道のりを直しつづけるための言葉です。ホームページの運用は、ここから始まります。

⑨ CMS

CMS(シーエムエス)は、Content Management System(コンテンツ マネジメント システム)の略です。日本語にするとコンテンツ管理システム。専門知識がなくても、自分でページの中身を書き替えられる仕組みのことです。

CMSがないと、営業時間を30分ずらすだけでも、制作会社へ連絡し、費用が発生し、直るまで数日待つことになります。年末年始の告知、臨時休業、新しいメニュー。そのたびに、です。

CMSがあれば、その場で直せます。ホームページを「作ったもの」から「使うもの」に変えるのが、この仕組みです。

確かめ方 自社の営業時間を、今すぐ自分で直せますか。直せないなら、1回いくらかかるか確認しておいてください。

⑩ GA4

GA4(ジーエーフォー)は、Googleが提供している、サイトの様子を見るための道具です。正式にはGoogleアナリティクス4といいます。

何人が来たか、どのページが読まれたか、どこで帰ったか。それが分かります。

大事なのは、数字を眺めることではありません。この記事で見てきた4つの場面のうち、自社がどこで止まっているのかを、当てずっぽうではなく確かめられることです。

  • そもそも人が来ていない → 第1場面の問題
  • 来ているのに、すぐ帰っている → 第2場面
  • 読まれているのに、問い合わせがない → 第3場面

GA4が入っていないサイトは、実際によく見かけます。

解析ツールを入れないままサイトを公開するのは、何人のお客様が入ってきたのかを知らないまま、お店を開けているようなものです。来た人の数も、帰った理由も分からなければ、どこから直すかを決めようがありません。

確かめ方 自社サイトにGA4が入っているか、制作会社に聞いてみてください。道具そのものはGoogleが提供していますが、設置と初期設定には作業が必要です。入っていない場合は、費用と期間もあわせて確認しておくと安心です。

今日、1つだけやるとしたら

10個の言葉を、お客様の道のりの順に並べ直します。

場面言葉
見つけてもらう検索キーワードと検索意図 / SEO / MEO・Googleビジネスプロフィール
開いた数秒レスポンシブ / 表示速度・Core Web Vitals / ファーストビュー
読み進めてもらうUI・UX(アクセシビリティ)/ 導線設計
直しつづけるCMS / GA4

全部を一度にやる必要はありません。

もし今日、1つだけやるとしたら、スマホで自社名を検索してみてください。地図の枠に出てくる情報は、今の営業時間と合っていますか。写真は入っていますか。

ここはお金がかからず、いちばん早く直せる場所です。

YMWorksでは、どこで止まっているかから確認します

ホームページの相談は、「作り直すかどうか」から始まることが多くあります。ですが、実際に見てみると、作り直さなくても直せる場所が残っていることも珍しくありません。

YMWorksでは、松阪・伊勢・津周辺の事業者さまを中心に、現在のホームページがお客様の道のりのどこで止まっているのかを確認したうえで、必要な範囲から順に整えていく形で支援しています。

「うちはどこで止まっているのか、自分では分からない」という段階でも、今のサイトを一緒に見るところから始められます。

まとめ

ホームページの用語は、覚えるためにあるのではありません。自社の状態を言葉にして、どこから手を付けるかを決めるためにあります。

  • お客様は、あなたの会社ではなく、困りごとの答えを探している
  • 見つけてもらう、開いてもらう、読み進めてもらう。どの段階でも人は離れる
  • 離れた理由は、あなたには見えない。だから確かめる道具がいる
  • 全部を一度に直す必要はなく、費用のかからない場所から始められる

まずは自社のホームページを、お客様と同じようにスマホで開いてみてください。それが、いちばん確かな出発点になります。

参考にした公式情報